
10年前から、免疫異常の病気で治療をつづけてきた71歳の男性。
半年前に、外出したときに、杖を使っていたためか、左手首の部分
に痛みがでだした。軽い関節炎位に思っていたがなかなか治らず
いつも通っている病院の整形外科でみてもらうと、左関節部の腱鞘
炎と診断されたが、始めはシップ剤と痛みどめ、治らず関節部に注
射もしてみたが、なかなか治らない。以前皮膚病を漢方薬で治した
事を思い出し、来局された。
左手首関節部に腫脹はないが、動かすと痛みが走るという。また
手首の角度によって、痛みが違うという。
リュウマチ系の病気で加療中なことと、雨降り前に特に痛みが強い
ので、利湿と鎮痛を兼ねた桂枝加朮附湯(けいしかれじゅつぶとう)
と血液循環の目的で桃核承気湯を煎じ薬にして、お渡しした。
すると、2週間ほどで、強い痛みはなくなってきた。しかし、それ以
上はなかなか改善しないうちに2ヶ月が経過した。そこで補気・
補血作用のある独活寄生湯(どっかつきせいとう)に変えたとこ
ろ、じょじょに改善し始めて、2ヶ月ほどで痛みはなくなった。
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高齢者は、補気・補血作用のある漢方薬が必要のようです。
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