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 薬業界ではこの日、農業や医薬の神様である神農に、この一年の感謝をこめて神農祭が行われます。
 大阪では製薬会社の集中する道修町にある少彦名神社で、東京では湯島聖堂の神田明神寄りにある神農廟で神式祭礼があります。
 私はここ数年、漢方三考塾を代表して(一番近くに住み・・・一番若い?ので)出席します。小高い丘の土の上なので、結構冷えます。銀杏が降ってくるので帽子は必需品。ビニール袋を用意し、お正月用に頂いて帰るのが例年の習いとなりました。

 それからもう1つ大事な日です。
父の誕生日です。今年、満90歳を迎え、未だ現役社長、私の上司で納税義務を果たしている怪物。
 思い返すと、子供の頃から孟母三遷ならぬ孔父5遷で教育熱心な父です。
 早く祖父を亡くした為、祖母を助け、11歳から住み込みで働き、おば達を経済的に支えた人です。
 その彼にとって30代初め、(私2才の頃)破傷風から命の危険をペニシリンで救われ、60代中頃には、まだあまり知られていなかった、目の黄斑部変性症(視野がゆがみ、見ようとする所が見えなくなる加齢による変化)や前立腺肥大で、漢方を服み出しました。西洋の最先端薬だったペニシリンで命を拾い、穏やかな漢方薬で(数少なくなった髪の毛の根元から黒くなったと喜ぶ程)アンチエイジングもでき、カゼを引きそうだと香蘇散、めまい感だと苓桂朮甘湯、最近は十全大補湯とパナックスケイギョクを指名して来ます。
時々くま笹も服んでいる様ですが、自分の服み方に自己責任と長年の経験を生かしています。
 越えようとして越えられそうにない父上の話をしました。
 11月23日は昔、新米祭、勤労しているあなたのお体にも感謝の一声を掛けてあげましょう。

 急な秋が深まり行きます。お元気ですか。
この10月10日、「町の保健室」になりたいと開局して、30周年を迎えることが出来ました。

 思い返すと、調剤薬局で研修を受けながら、独立を目指し、無謀な借金をしての開局。一般薬局、調剤薬局で、3年以上研修したものの、いざ開局してみると役に立ったのは中学、高校教諭時代の指導力でした。
 相手を思い、気持ちを汲み取り、病んでしまった原因を突き止め、一緒に治る方向に努力します。

 漢方専門になって、お客様との毎日の出会い、スタッフ達の成長が楽しくてたまりません。
 何より、私自身が漢方に出会い、その知恵を学ぶうちに、体はもちろん、心も強く元気に明るく前向きに成れた事です。
 (嘘付け! 別の私が反論です。休みの日には暗く、不安がったり、ダラダラしとるじゃないか。) いいのいいの。

 「陽極まれば陰となり、陰極まれば陽となる。」 まさしく陰陽の調和がとれている訳。あなたも上手にバテてみましょう。呉々も頑張り過ぎてプッツンしないで下さいネ。

 あの酷暑がなつかしい程、急ぎ足で冬に向かっているみたいな今年の 
いかがお過ごしでしょうか。
 空気がピーンと張ったようで大好きな季節です。
 ほんのちょっとの時間、行くを眺め、可憐に咲く道端のと会話してみましょう。

 私達はご先祖様から先天の気(腎気)を戴いて生まれてきます。
 ここで言うとは血液洗濯機の腎臓、いろいろなホルモンを出す副腎、次の世代を産み出すための生殖器のことです。
 子供は放っといても元気なのは腎気が盛んだからです。
 やがて成長し親に反抗するようになり、独り立ちするころから少しずつ衰えはじめます。
 でも、大丈夫、後天の気(胃気)が盛んならば食べた物、飲んだものからエネルギーを戴き肺気の力でシャワーのように全身にゆきわたらせ丈夫な身体ができます。

 先天の気と後天の気をあわせて元氣と言います。気が病むと病気になるわけです。

 いつまでも若くありたければ、なるべく腎気を衰えさせないように、
◎黒い物(黒豆、ごま、ひじき、のり、わかめ、昆布、しいたけなど)を沢山たべる。
◎胃気を盛んにするよう胃に入る物に注意をして(冷たい物のがぶ飲み。梨、柿、ぶどう、バナナ、パイナップルなど水気の多い果物。加工食品、インスタント食品、アイスクリーム、生魚は控えめに)する。
◎「憂いは脾(胃の兄弟分)を病む」と昔の人がいっているように 思い悩んで胃を悪くしないように明るく、楽しく、優しく過ごしましょう。
 入る物に心を配ったら、後は気持ち良く出す事も忘れずに!便秘はお肌にも、体調にも良くありません。お大事に!!

夏バテ予防

お元氣ですか。いよいよ節電の夏を迎えました。

暑邪は、氣(エネルギー)を消耗し、汗や下痢などで津液(しんえき)(体に必要な水分)の不足をおこし、精神を乱します。 

湿邪は、氣の巡りを悪くさせ、脾の運化(飲食より栄養物質を吸収し必要な所に運ぶ働きと水液代謝の平衡を保つ働き)を妨げます。


(1) 水分、冷たいものの摂り過ぎに注意
食欲がないのに無理に食べない。夏に食欲があるとどんどん食べ、体はどんどんエネルギーを作っていきますので、暑くて仕方がないことに。
夏はそんなに食べなくてもいいのです。

(2) 水分のある夏野菜と塩分を摂る、キュウリ、カボチャ、ジャガイモ、トマト、とうもろこし、セロリ、ナス、小豆、枝豆やスイカでビタミンCやビタミンB群を補い、自然塩を摂ると、自力で、汗をかいて体温を下げることが出来ます。PSコラーゲンCでタンパク質とビタミンCを補いましょう。

(3) 遅寝しても良いが、早起きし、だらだらせず、しっかり動き、20~30分の昼寝でリフレッシュ。

(4) レトロな涼の取り方、朝やまだ仕事の有る時は行水(ぎょうずい)ならぬ熱めのシャワー。冷房の中で冷え切っていたり(お臍の下、氣海、丹田辺りの皮下脂肪が冷たかったら)寝る前にはぬるめのお湯にゆっくりつかりましょう。寝るときは、冷房を切って、うちわに首振り扇風機、水枕でお休み下さい。

(5) 自律神経に頑張らせない事、暑邪と寒邪(冷房)を行ったり来たりすると体のサーモスタットがバカになります。
ジャケット1枚着ると脱ぐとでは3度の温度差。皮下脂肪の多い女性は一度冷えてしまうと氷枕を抱えているみたいになります。特に足首、膝、肘、首、頭のてっぺんは冷やさないように防御しましょう。冷やさない事がそのままダイエットになります。


小豆汁
(小豆、大匙1杯に2カップの水を入れ中火で30分、黒糖か自然塩少々で薄く味付けして飲む)


五苓散(ごれいさん)
(暑邪にやられて頭痛、めまい、咽が渇きやたらに冷たいものを飲み、飲むと吐気や吐く、尿が出にくい時。冷たいおもゆやくず湯で少しずつ飲む)


補中益気湯(ほちゅうえっきとう)清暑益気湯(せいしょえっきとう)
(胃腸虚弱で気力がなく、とろんとしてぐったり、口の中に生唾が溜まり、食べ物の味がわからなくなる、汗が出過ぎるなど)


その他、六君子湯(りっくんしとう)人参湯(にんじんとう)藿香正気散(かっこうしょうきさん)真武湯(しんぶとう)など ご相談下さい。

 氣・血・水は私達の体内を心地よく保ってくれる不可欠なものです。
 どれか一つが欠けても生きていけませんし、不足や過剰すぎれば様々な病因にもなります。


● まわりは“氣”で溢れている?!
 私達は普通に日常語で“氣”を使っていますよね。元氣、氣分、病氣、天氣、空氣……氣が若い、氣が長い・短い、天氣が良い・悪い、氣持ち良い・悪い、氣を落とす、氣が抜ける、氣を失う、勇氣を出す、活氣がある……
「“氣”とは人を生き生きとした状態に保つ為の必要なもの」なのです。

 氣は全ての生命活動を維持し、血や水を全身に巡らせ、栄養を身体のすみずみまで送り届けてくれる大役を担っています。
 精神面に関するエネルギーでもあります。

 氣は上へ下へぐるぐると体内を巡りますが、これが逆になり、巡りが悪くなるとイライラの症状が出ます。これを氣逆(きぎゃく)と言います。
滞ると、氣滞(きたい)。不足すると、氣虚(ききょ)と表現します。
 氣が不調和になると、心身のバランスが崩れ精神不安、不眠、動悸、めまい、神経性胃炎など様々な症状が出てきます。


● 渋滞イライラ、血の流れはスムーズに
 血(けつ)は、氣とともに全身を巡り、各組織に栄養を与える赤い液体です。
 スムーズに流れていれば栄養も行き渡りますが、体内で血が渋滞を起こすと瘀血(おけつ)になり、吹き出物や青アザ、シミ、のぼせ、便秘、月経痛、脳卒中などの原因になります。

 体内の血が不足すると血虚(けっきょ)、熱が血に侵入すると血熱(けつねつ)
不足も過剰も良くないですし、瘀血があると新鮮な血も作れません。
 道路と同じ。渋滞なく、スムーズに流れると氣分も良いという事です。


● 水不足は困るけど、溜め池もいらない
(すい)津液(しんえき)とも言い、血(けつ)以外の全ての体液の事で、涙、唾液、リンパ液、胃液、汗、尿など、私達に必要な生理的水分の事を言います。そして、栄養や潤いを与えてくれます。
 潤い不足だと、お肌もカサカサ、コロコロ便や便秘になります。脱水症状はさらに危険。

 水も氣とともに体内を巡っているのですが、血と同様、渋滞を起こした場合、体内で溜め池状態になります。
胃の中がピチャピチャ状態は胃内停水(いないていすい)と言います。
 清らかな天然水のようにサラサラと流れる水なら良いですが、溜め池水は濁っています。これを水毒痰飲(たんいん)痰湿(たんしつ)と言います。
 クシャミ、鼻水、痰、浮腫(むくみ)、口渇(こうかつ)、下痢、頭痛、めまい、汗かき、倦怠感、神経痛、関節痛など水が原因で起こる症状です。


 ここ数年の間で、「不定愁訴(ふていしゅうそ)」「未病(みびょう)」という言葉を良く耳にします。

明確な病名がつけられない。でも、身体の調子が悪い。
検査してもどこも悪くない。でも具合が悪い。
明らかに体の何かが辛いわけなのです。

そのような場合は、生命を維持している氣・血・水を整えることからです。自然と調子は良くなるはずです。
 それが身体全体を見る漢方医学です。

關根 典子


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