冷えないために食養
先にも述べましたが、食べ物にも「陰陽」があります。
すなわち、体を温める食べ物(陽)と冷やす食べ物(陰)があります。
冷えないためには陽性の食べ物を多く食べること、陰性の食べ物を料理で陽性に変えて食べることが必要になってきます。
そのためには、食べ物の陰陽の見分け方を知っておく必要がありますので、そのポイントを紹介しましょう。
基本的には、動物は陽性、動かない植物は陰性です。
しかし、植物の中にも陰陽があり、太陽に向かって伸びる比較的成長の早い葉野菜(ホウレンソウ、小松菜、春菊など)は陰性で、体を冷やすカリウムが多く含まれています。
その反面、土の中に向かって伸びる根菜類(大根、ヤマイモなど)はカリウムが少なく体を温める陽性の食べ物です。
また、夏場に収穫されるものは陰性の食べ物(トマト、キュウリ、メロンなど)、冬にとれるものは陽性の食べ物(大根、百合根など)と分けることもできます。
また、形状が大きくてやわらかいものは陰性(スイカ、メロンなど)、小さくて固いものは陽性(栗、クルミなど)です。
体を温める食品
(1) 地下にのびる植物性食品
根菜類(大根、牛蒡、人参など)
イモ類(サツマイモ、サトイモ、ヤマイモ、ジャガイモなど)
ショウガ、百合根、レンコン
(2) 水面の下に育成する海藻類
ワカメ、ヒジキ、昆布など
(3) 豆類、種実類
大豆、小豆、エンドウ豆、そら豆、落花生、胡麻
(4) 果物(果物は基本的には陰性)
クルミ、ナツメ、栗、梅、竜眼、リンゴ、桃、キンカンなど
惠木 弘・著 『冬こそ若返る! 四季の養生法』より