10年前からのアトピー性皮膚炎。皮膚科には症状のつらい時だけ
時々、通院していた。1年前の春に、黄砂が多い日に、長時間外に
いたためか、翌日に一気に全身に炎症が起こってしまった。それから
一時はステロイド剤もお世話になりながら、治療をしてきたが、ある
程度はよくなるものの、なかなか改善に至らないので来局する。


手から肘関節部にかけての毛孔性の紅い皮疹と乾燥・落屑
がある、ところどころに掻破痕もあり、夜間に掻いている
ようすがある。
初めから、エキス剤希望なので、
補腎薬の六味地黄丸、
毛孔部の浮腫性炎症につかう越婢加朮湯
紅班・炎症に対応する黄連解毒湯
を一緒に服用してもらった。
2ヶ月かけて、服用後には、手首から肘にかけての患部はよくなった
が、掌・手の甲側が、なかなか良くならない。また、家庭的にかなりの
ストレスが多いとのことで、ここで、六味地黄丸を四逆散(しぎゃく
さん)に変えてみた。すると、翌月にはなかった指紋がわかるよう
になり、それから2ヶ月後にはやや皮膚面が紅い程度になり、乾燥・
落屑。掻破痕もない、きれいな皮膚になってきた。

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漢方でいう、気の代謝を調節することで、よくなることが、最近多くあります。
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