しかし、「薬を服用したくない」「薬の副作用が怖い」「薬を飲み続けなければならなくなるのが恐い」「少し高いだけだからまだ大丈夫」などの理由で、受診或いは治療を受けていない高血圧症の方は少なくありません。
高血圧は全身の血管を中心に大きな危害を与え、動脈硬化脳出血や脳梗塞、大動脈瘤、腎硬化症・腎不全、心臓肥大、心筋梗塞、心不全、不整脈、眼底出血などを引き起こします。
許志泉の『漢方求真』

麻黄剤:葛根湯、続命湯、麻黄湯
桂枝剤:桂枝茯苓丸、桃核承気湯、五苓散
柴胡剤:大柴胡湯、柴胡加竜骨牡蠣湯、抑肝散、冠脈通塞丸(柴胡地黄剤)
黄耆剤:当帰芍薬散加黄耆釣藤鈎、七物降下湯(地黄黄耆剤)
大黄剤:三黄瀉心湯、防風通聖散、大黄牡丹皮湯、九味梹榔湯、通導散、大承気湯
地黄剤:八味丸(六味丸、知柏地黄丸、牛車腎気丸、味麦地黄丸)、四物湯
半夏剤:釣藤散(半夏石膏剤)、半夏厚朴湯
芩連剤:黄連解毒湯、三黄瀉心湯、葛根黄芩黄連湯
附子剤:真武湯
タンジン製剤:冠元顆粒
川芎製剤:川芎茶調散
牛黄製剤:カイキョー(牛黄カプセル)
漢方治療のメカニズムは現代医学と共通の部分もあり、また独特な部分もあります。そのため、漢方医学の特徴をよく理解したうえで治療を施すのが望ましいです。
高血圧症の漢方治療では、以下に注意しましょう。
A.漢方の専門家に相談をした上で治療を進めましょう。“漢方薬はからだにやさしいから、副作用があまりないよね”などと、自己判断で服用しない。
B.生活改善を同時に実践。
C.血圧手帳をつけて、定期的に漢方の専門家に相談。
D.定期的な健診、また高血圧に関連する検査、生活習慣病のチェックを総合的に行いながら、健康管理。
⇒より詳しい高血圧症に解説は富士堂漢方薬局HP「高血圧症および漢方医学治療」
